■軋識受け萌茶〜最初からエロ目的ですが何か?〜裏のお茶会
12月23日午後9時から開催しました。
手違いでログが消えてしまったので、小説のみ載せさせていただきます。申し訳御座いません。
*萌軋 /悠奇さん
「ねぇ、どうしておじさんのそこは僕と全然違うんですか?」
「うお!?」
駅のトイレで用を足していると、突然高い声に訊ねられ、軋識は驚いた。
目を向ければ小さな死神が無邪気に微笑んでいる。その無邪気さが恐ろしい。
「おじさんの僕のと全然違います。触ってみていいですか?」
「な…な…」
二の句が告げれなくなっている軋識をにっこり見上げ、萌太は股間に手を伸ばしてくる。
完全に油断していた軋識は容易く少年の手を許してしまった。
ぎゅうと握りこまれ、思わず小さく呻いた男を、萌太はうわぁすごーいと楽しそうに感想を述べて、べたべたと触ってきた。
「やめ…」
少年の手を止めようとして、軋識は自分の首に当てられたひやりとしたものに気付く。萌太はにっこりしたまま「危ないですよー」とのんびり告げた。
「あんまり動くと死んじゃいますよ?」
「っ!」
零崎を名乗る自分がなんという不甲斐なさだろう。
ただ睨むことしか出来ない己が悔しい。力いっぱい睨んだ軋識に、死神は悠々と言った。
「おじさんかわいいですね」
死ね、と軋識は心で毒吐いた。
*兎軋 /夜来さん
「なあ、おい聞けよ、街」
「………あ?」
不機嫌そうに兎吊木を睨む軋騎。
そんなことはお構いなしに兎吊木は言葉を続ける。
「俺はMだけじゃ物足りないとつくづく思っていた」
「ほー。んで?」
「やっぱり男たるものMだけじゃなくSも追加するべきだと思う。
Sよりは断然MだがやっぱりMだけじゃ物足りない。
だったらいっそSも追加して、SとMで幸せじゃないか。
Mだけだと限界もあるし、ここはあえてSも付け足して…」
「だったら大人しく最初っからドリンクLサイズ頼んどけよこの変態馬鹿」
「………」
某ファーストフード店にて馬鹿会話。
*曲軋 /藤下
ぐちゃりと卑猥な音が部屋に響いて、軋識は息を止め、搾り出すように浅く息を吐く。
一体自分は何をしているのかと呆れてくるが、電話越しに聞こえてくる男の声は酷くのんびりとしていて、軋識はうっかり己が何をしているのか分からなくなってしまった。
『苦しいのか』
「・・・・・・・・っく、ぁ、はぁ・・・っ」
『・・・そう怒らないでくれ。僕だってアスに触れなくて悲しいのだから。でもまぁ、姿は見えないが声が酷く近くで聞こえるこんなものも、偶には悪くない』
悪いんだよっと、目の前に居たのならば罵声も浴びせられるものだが、悲しいことに部屋には軋識1人だ。電話越しに居る男は居場所すら分からない。
『まったく、誰も居ない部屋で淫行に励んでいるアスを、あのイカれた白髪がどうにかしようとたくらんでいるだけで反吐が出る』
「っ・・・と、トキ、も・・・」
『ああ・・・良い子だなアスは。そういう一途なところを、心から愛してるよ』
「ひっ、・・・・あ、あ」
びくりと下腹部が波打って、精液を吐き出し、軋識は静かに溜息を吐く。
どろりと腹を汚した白濁をぼんやりと見下ろしながら、軋識は何をしているんだかと肩を落とした。
「(・・・トキの愛してるってだけでイってしまうとは、我ながら阿呆らしいというか・・・)」
『どうかしたのか』
「・・・・・いいや、何でも」
電話越しに、キャラ作りが壊れていることに気づいた曲識が優越によって微笑んだのは、軋識には分からなかった。
*双軋 /悠奇さん
軋識は混乱していた。
双識が軋識を腹の上に乗せ、自分を犯しているその状態に。
家族を愛する双識にはあるまじき行為だ。
よくわからなくなって熱にうかされた軋識に一本の電話が真実を教えた。
『聞こえる?街。君の下にいるのは俺だよ』
「う、つりぎ…?」
『そうだよ。君が双識くんを汚しているわけでも、双識くんが君を抱いていわけじゃない。だから安心して喘いで大丈夫だ』
「君は、垓輔くん、君はアスを抱けるのは自分だけだと勘違いしているのかい?私にだって、私にだってアスは…」
「そ、だよな…」
「だよね!アス!」
「レンがこんなことするはずない…てめ、兎吊木、レンを巻き込みやがって…」
『ふふ…』
「アス、何を言って…」
「てめ、焦らしてないで早くどうにかしやがれ!殺すぞ、っあっ、やっ…はや、くっ」
腰を揺らして怒る家族を見ながら、信用という名前の虚しさを知った。双識は電話に問いかける。
「どうして…」
『こういうのも3Pって言うのかなぁ』
聞こえたのは愉快そうな声だけだった。
*人軋 /夜来さん
「大将ってさ、本気で人を好きになったこと、あんの?」
宵闇の薄明かりの中、その声だけが耳に付いた。
人識の様子がおかしい。
いきなりそんなメールが届いた。
最近はめっきり家出もしなくなりレンの奴が喜んでいたかと思えばいきなりこの有様だ。
なんでもレンがカレーを作っても料理をしてもカレーを作ってもカレーを作ってもぼーっとしながら残さずに食べるらしい。
……成る程、確かにそれはおかしい。
(実際にレンが心配していたのは余りにボンヤリしているせいだが、この際そんなのは些細なことだ)
仕方がない。
手の掛かる奴だがあんなのでも家族は家族だ。
溜息を吐きながら俺は携帯を開いてメール画面を作成した。
次の日の夕方に人識は家を訪ねてきた。
しかしその視線は何処か虚ろだ。
正直かなりめんどくさい気分になったが自分から言い出したことなのでそのまま人識を家に上げる。
ソファに座らせて目の前に飲み物を置いてやる。
そしてガシガシと頭を掻きながらその横に腰を掛ける。
すると先ほどまで何処か空を見ていた赤黒い瞳が俺を捕えた。
目が、離せない…
ゾクリと背中に何かが走った。そして、衝撃。
気付くと俺は人識に押し倒されてキスをされていた。
「…っ、ンンッ!!」
クチャリと湿った音が聞こえる。
口の中に生暖かい他の何かが入っている。
気付くと同時に抵抗を試みるが人識の手が足の間に伸びてきて俺はビクリと体を揺らした。
そんな俺を見て人識は体を離して低く笑った。
丁度窓を背にしている為にその表情は逆光で伺えない。
「……なぁ」
表情は見えないがその口が酷くゆっくりと開かれるのは分かった。
酷く、嫌な予感がする。全身が警鐘を鳴らす。
「大将ってさ」
やめろ。
やめろやめろやめろやめろ!!
その続きは口にするな!!
聞きたくない。やめろ、聞きたくない!!
「――――――――――。」
歪んだ世界が揺らいで消えた。
*???×軋騎 (狐軋) /藤下
そんな馬鹿な。
満員電車の隅っこで、軋騎はつり革に掴まりながら絶望していた。危うく目の前が暗くなりかける。
背後の男が、軋騎の尻をあからさまに揉んでいるのだ。普通ならば鞄が当たっているだけとか思えるものも、五本の指が、スーツ越しに軋騎の尾孔をぐりぐりと押したり、つねったり、挙句の果てに息子にまで手を伸ばしてくる。
この野郎、気づかせる気満々じゃねぇかと思う。
男から痴漢されたなどと口外できるはずもなく、兎に角無心で目当ての駅に着くことを祈っていると、ついに背後の男は腰をがつがつと押し当ててきた。服越しに分かるほどに相手の怒張したそれは寒気のするほど質量を増しているようだった。偶に分かりたくもないのに、荒い息も聞こえてきたようで、鳥肌が立ってしまう。
しかし、日々無意識のうちに少しずつ男を受け入れるような体にさせられている軋騎は自分でも嫌になるように息子が反応してきていた。
げっそりしながらも唇をかみ締め、軋騎は体を押さえつける。
「っっ・・・・ぅ、う」
後ろの男も、軋騎の反応に気がつき、調子に乗ってぐりぐりと体まで押し付けてきた。いい加減ここまできたらやってられないと、男の顔面にエルボーでも叩き込んでやろうと身を翻そうとした瞬間、その腕をぱしりとつかまれてしまう。
何すんだボケ後ろの仲間かと視線を前に移すと、忌々しい白い和服にげっ、とあからさまに呟いてしまった。
「「げっ」とは酷いじゃねぇか式岸軋騎」
「さ、西東天・・・」
何で暴君の敵がこんな所にと叫びそうになってしまうが、痴漢を受けている状態で目立つのは避けたい。
「・・・・・ん?」
異常に気がついたのか、そっと軋騎の耳元に顔を寄せて、「痴漢か」と天は聞く。
「気づかなかったのか?随分鈍いもんだな」
「ふん。悪かったな。気づいて欲しかったのか痴漢されていることを?」
お詫びに、と呟いて、西東天は掴んだままの軋騎の手にちゅっとキスをした。
「お前が降りるまで両手を掴んで、お前が痴漢されてるところをのんびり見ててやろうじゃねぇか。嬉しいか?街」
「――――――、て、めっ」
今度こそ、目の前が暗くなるかと思った。
*哀軋 /悠奇さん
「あのさ、一緒にお風呂入ってんのに興奮してくんないとつまんないんだけど」
目の前の美女はそう不平を洩らす。勘弁してほしいと軋識は思った。
哀川潤に遭遇したのは小一時間前のこと。
いきなり腕を掴まれラブホテルに連れ込まれ、仕舞いには泡風呂につけこまれた。ああ、もう文字通り浸けられている。
「興奮しろー」
「ばっ!さわんな!」
綺麗な指が巻きついてこようとするのを力で阻止すると、美女はむーっと膨れた。
彼女が動くたびに、ご自慢の乳房がたぷんと揺れ、軋識はいけないものを見たような気になり、そっと目線をそらす。
「あたしのわがままボディに屈しなかったのは、お前が初めてだぜ」
「あのなぁ。他の奴にもこういうことしてんのか」
軋識の言葉に哀川潤は満足そうに笑む。
「妬いた?」
「は!妬かせたいならもっといい女になって戻ってきな!」
それを鼻で笑い、挑発した美女は「…ムカ」っとして、こう宣言した。
「ふん!もっとすげぇ女になってあんたを押し倒してそのマグナムを弄って翻弄しちまうかんな!」
「そりゃ頑張ってくれ。俺はもう出る」
ざばりと退出した軋識の息子が熱をもってしまっていることを、若かりし頃の哀川潤は知らない。
そしてまた軋識も、数年後彼女がおそろしくすごい女に成長して、翻弄どころかすごいことされてしまうなど、知る由もなかった。
*刃軋 /夜来さん
目の前を銀色の鈍い光が走った。
普通の刀にしてみれば些か刃の短いその刀が空を裂く。
空気の切れる音が僅かに耳に届く。
連続して聞こえる音と目の前に踊る光。
そしてその奥で無表情に自分へと殺気を向ける男。
静かに、静かに、殺気は突き刺さる。
踊る刃に舞う閃光。
それが心地よい。
まるで何かの儀式のようだ。
軋識は自らの獲物を取り出して楽しげに楽しげに笑った
*刃軋 /夜来さん
目の前の三人の零崎を前にして、薄れ行く意識。
どうせ…
どうせ同じ零崎に殺されるのなら…
どちらにしても結局は同じ結果か。
それは最高に最悪だ。
開かなくなった瞼の向こうに釘バットを持ったしなやかな獣のような男の姿が浮かんだ。
ここからリレー小説となっております。
内容は蒼街前提兎軋です。
・藤下
うふふ、と鈴を転がしたような可愛らしい笑い声が、軋騎の耳朶を擽る。
「大好きだよぐっちゃん」
「ありがとう御座います暴君」
彼女の一言だけで幸せになれる。軋騎は始終笑顔で、死線の蒼の白く細い指を啄ばみ、仕事の褒美にと3分間右手を好きにしていいと言われたのに至福を味わっていた。
「・・・・・ぐっちゃん」
「はい」
呼ばれたことに静かに頭を上げると、左手が軋騎の髪をわしわしと撫でた。
「・・・・あのね、私、二日前に面白いものを貰ったの」
見せて欲しい?とにっこり笑われ、はい、是非ともと頷く。
その返事に満足したのか、死線の蒼は座っていた白いソファのクッションの間から、小さな小瓶を取り出した。淡いピンク色の錠剤が入っている、可愛らしい一見小物のように見える代物だ。
「さっちゃんから貰ったんだけど」
「・・・・・・・・はい」
さっちゃんという名前が出たことによって、軋騎の警戒心がむき出しになる。猫みたいと心の中で思いながら、瓶の蓋を取り、一個だけ手の上に乗せる。
「媚薬なんだって。可愛いでしょう」
「・・・・・・・・・・・そうですね」
あのクソ野郎なにやらかしてんだよと心の中で毒吐きながら、笑顔で返答する。
「ぐっちゃん」
「はい」
「欲しい?」
「・・・・・・・・・・・・・はい」
「じゃあおいで」と死線の蒼に手招きされながら、軋騎は心の中で悪態を吐く。仕組まれている気がしてならない。
死線の蒼のすぐ近く寄ると、彼女は錠剤を一度口に含み、軋騎に口付ける。
「っ、ん、ふ・・・・」
くちゃ、と唾液の混ざる音を立てて錠剤が彼女の舌によって軋騎の喉を嚥下していく。
ぷはっ、と口を離すと、彼女は「おいしかった?」と笑顔で聞いてきた。
「ええ・・・とてもおいしかったですよ・・・」
今すぐ帰ろう。そう思った瞬間、背後で扉の開いた音がした気がした。
・夜来さん
「あ、さっちゃん」
死線の蒼のその一言で軋騎の目の前は黒に染まった。
余りにタイミングの良すぎるその登場に軋騎は思わず死線を見る。
彼女は相も変わらすにいつもの笑顔を浮かべている。
じわりじわりと体を蝕む薬の効果を早くも感じつつ軋騎は死線を見たまま動けない。
死線はそんな軋騎の頬に手を伸ばし、両手で包み込むようにしてその頬に触れる。
するりと頬を滑る白く細い指。奇跡を作り出すその指先。
軋騎は思わず硬直する。
そして鈴のような声で可愛らしく笑いながら死線は軋騎に告げる。
「ねぇ、ぐっちゃん。私はこれからお出かけしようかお昼寝しようか迷っているんだ。
どっちにしたらいいと思う?」
軽く首を傾けながらのその台詞に軋騎の目は困惑の色を浮かべる。
「暴君……」
「分からないかな?じゃあぐっちゃんにも分かるように説明してあげるね?
ぐっちゃんが私と一緒にお出かけしてくれるか、お昼寝するからさっちゃんと一緒に帰るか。
私は優しいからぐっちゃんに選ばせてあげるよ?」
つまり、選べるのは暴君か、変態か。
普段なら迷わずに選ぶのだが、今の自分は薬を飲んだばかりで。
ゆれる思考の中、体だけが熱を持ち続ける。
・悠奇さん
疼く体はどちらを求めていたのだろう。
「暴君」と答えたはずなのに、俺はいつ訪れたかわからない兎吊木に押し倒されていた。
「おれは、まさか、お前を選んだのか?」
そうであれば絶望だ。
彼女に恋しているなどとどの口が言えるだろう。
しかし兎吊木はにやけたままゆるゆると首を振った。
「お前は酷いことに死線の蒼を選択したんだよ。ここがもうこんなになってるのに」
つぅっと服の上から怒張したそれをなぞられ、情けなくも嫌いな男の前で無様な声をあげてしまう。
「なら…どうしてだよ…」
兎吊木は笑った。
「嘘吐きのきこりは金も銀も、ましてや蒼も手に入れることは出来ないんだぜ」
「きこり、…」
「だけど彼女は慈悲深い。緑を代わりに与えてくれるそうだよ」
「グリーングリーングリーン」
「そうさ。俺のあの方はとても素晴らしいと思わないかい。さあ、式岸、どうしてほしい?」
嘘吐きは嘘しか言わない。
軋識は自嘲して、
「てめぇなんていらねぇよ」
そう挑発して、めちゃくちゃに犯された。
意識が白濁していくなか、軋識は愛しい少女の名前を呼び、目の前の男の背中に思いきり爪痕を刻んでやった。
夜来さんも悠奇さんも小説書くのがとても早くて1人おろおろしていた藤下ですが、終わってもう一度読み直すと凄い感動しました。1人で部屋ではぁはぁしっぱなしでした。
睡魔に襲われつつも書きなぐらせていただきましたが、リレー小説とても楽しかったです!
またいつかやりたいとおもいました(合同企画などで(笑
怒涛のような約4時間でしたが、またいつかこのような萌茶をやりたいと願っています。遅くなりましたが、ありがとう御座いました。
2006/10・30