■ブログ短文集

(兎軋と屍)
「お前のことが、大嫌いだぜ式岸軋騎」

兎吊木はにやにや笑いながらそう言った。軋騎は静かに首だけで兎吊木のほうを振り向いて、「そうか」と一言だけ呟く。
「金輪際、お前の姿を目に留めたくないね」
「だったらさっさと出て行け。俺だっててめぇなんざ見たくねぇよ」
軋騎の吐き捨てられた台詞に笑みを深くして、兎吊木は返事をせずに立ち上がり、半開きだった扉を開けて、外にでる。
廊下をのろのろと歩いて曲がり角につくと、一群の一人、滋賀井統乃が腕を組んで立っているのに鉢合わせた。
いつものようににへら、と笑う兎吊木に眉を吊り上げて、呆れたように統乃は呟く。
「・・・・・・そういうことをするから、街の奴に嫌われるんだ」
「おいおい。嫌いだって言ったのは俺の方だぜ?それにしても盗み聞きとは性質が悪いな。死体の癖に・・・ふふ」
心底可笑しそうに男は笑う。
「お前、街が好きなんだろう?」
「ああ。そうだよ?心の底から、愛しちゃってるからね」
「・・・・・・・・何がしたいんだ?自分を貶めてどうするんだ・・・押して駄目なら引いてみろ、って奴か?」
「おいおい!屍!よくほざくじゃないか!あいつは押しても引いても関係ない、哀れで間抜けな人殺ししか能が無い男だぜ?ふふ・・・・・・盗み聞きじゃなくって、さっきの所にお前がいたら良かったのに」
兎吊木は、まるで女のような白く細い指で自分の顎をさする。
「大嫌いだ、なんて嘘に決まってる台詞、一番知ってる癖に・・・どうしてあいつは俺を楽しませることしかしないんだろうなぁ」
あの一瞬の泣きそうな可愛い顔、お前にも見せてやりたかったぜ。
そう言ってにやにやと笑う男に、屍は死体らしく何も答えず、薄暗い廊下の奥の、優しい人殺しを静かに思った。




(軋騎と屍)
「近頃・・・兎吊木が気になって気になって仕方が無いんだ・・・」
「・・・式岸、お前、それは・・・・・・恋だよ」
「頭まで腐ってきたのか屍。白骨化も間近だな」
「お前は女性には少しぐらい歯に衣を着せる会話をしてくれ」
「まぁ、それは置いといてだな・・・あいつ、ヅラじゃないか?」
「古傷を抉るような台詞だな。35歳のアイツにはいろいろなカルチャーショックだろう」
「お前も気づくだろ!?あいつ絶対ヅラだ!アイツの身に何が起こったってんだよ!スキンヘッドで女顔の髭面って・・・どう表現すりゃいいのかわかんねぇよ!」
「別に表現する必要は無いと思うんだけれどね」
「しかし前々からアイツ頭薄かったし・・・もしこれから生えなかったらどうするんだ?どう接すればいいのか分からない。視線が頭にいくんだ。屍、どうしよう」
「お前がそんなにも悩むとなると相当なもんなんだろうね・・・私にしちゃぁアイツがこれから一生禿頭でも構わないんだけれど」
「・・・・・・そりゃそうか」
「なんだ結構あっけない納得の仕方だな」
「まぁ確かに禿になったことによってアイツがショックで死んでも同士が解散されたことによって別に暴君に迷惑が掛かる訳でもねぇし・・・・・・」
「ああ、そりゃそうか。散々兎吊木のことを殺したがっていたお前も今なら殺しても蒼に迷惑が掛からないから、私達も止める理由も無いわけだしな」
「・・・・・・・・・・・」
「どうした。そんな「ああそっかぁ!」と言いたげな清清しい顔は」
「いや、急用を思い出した。今日は帰る」
「そうか。夜道には気をつけるよう、兎吊木に言っておいてくれ」
「言い終わる前までにあいつが死んでなきゃな!(笑)」




兎「あさき」
獣「きつつき」
兎「きしき」
獣「きししき」
兎「・・・木」
獣「気」
兎「き・・・キリンリキ」
獣「綺麗好き」
兎「そんなんありか!?」
街「るっせぇんだよボケども!」




(兎吊木と軋騎)
「お、なんだ式岸仕事か?」
「ああ」
「じゃあいってらっしゃいの言葉の代わりに趣向を凝らして 1、心の底から俺の愛憎入り乱れ投げキッス 2、とっても不快で深いディープなキッス 3、バードキスの上に「いってらっしゃいアナタ、今日はご馳走作って待ってるからね(ハート)」にひらひらエプロン姿の俺」
「1はまずてめぇの投げキッス姿を見たくねぇし2は不快でって分かってんならやるんじゃねぇよ、という突っ込みプラス、不快で深いってかけてるのを良く出来てると思って得意げな顔すんじゃねぇっつー話だし、3は別にてめぇと一緒の家に住んだ覚えは無いし、てめぇの元に帰るつもりもないんだよてめぇの白髪永久脱毛すんぞ」
「結構肺活量あったんだね式岸」
「早く出てけよ」




(軋識と人識と双識)
「大将・・・好きです(ハート)」
「えええええ気持ち悪ぅ!」
「酷いことを言うんじゃないよアス。恥を捨てて君のために澄百合の制服だなんて下手したら脇からパンツ見えんじゃないのかって露出度高い女装に挑んだ人識を気持ち悪ぅ!とか言うもんじゃない。まったくもー君は鬼か!プンプン」
「鬼だよ!ってか見てるんなら止めろよ!そんなことしてるから零崎は変態の集まりだって他のとこから言われる羽目になんだぞ!?プンプンじゃねーよどこの芸人だてめーは!」
「こんなに萌えるのになぁ」
「萌え萌えなのにな」
「萌えねぇし萌え萌えとか言うんじゃねぇよ餓鬼が!テメェらいつから秋葉の住人になったんだよ!なんか俺のためにとかいうと俺がなんか女装してる男が好きみたいじゃねぇか!なんか萌えってずっと言ってたら自分がオタクみたいな錯覚に陥ってきちまったじゃねぇかどうしてくれるんだ馬鹿ども!」
「でも大将ロリコンじゃん」
「ロリコンじゃねぇよ!名前だけだったら十分トキの方がロリコンくせぇよ!俺はろりこんじゃ・・・ロリコンじゃねぇからな!?」(不安になってきた)




(兎吊木と軋騎)
「つまり君の萌えどころはさ、変態に囲まれて疲労で「こいつらいっそ死んでくれねぇかな」とまるで常識人面して思っているような所なんだよ。つまり俺のような変態がいるからこそお前が輝く訳であるからして、日ごろの感謝としてコーヒー一杯ぐらい奢ってくれたって良いじゃないか」
「別にてめぇらなんぞの手に寄って俺が萌えキャラになってるわけじゃねぇし、萌えキャラになった覚えもねぇよ。っていうかそれがいきなり呼び出されたかと思えば通学していく小学生を見てにこやかに手をふるおっさんの言う台詞か?何か俺に言うことはねぇのか。主に謝罪とか謝罪とか謝罪とかよ」
「おっさんとは失礼な。お前とは3歳差じゃないか。それにお前、自分の力だけで萌えキャラになった気でいるとは笑わせる。片腹痛いぜはっはっは。今さっき俺があどけない幼女に手を振りながら「おにいさん缶ジュースが開けられないの」って小さい手で渡してくる情景を想像していた純粋な純粋な俺の妄想により、今俺のことをまるで虫けらのように見下ろしてくるお前の株が今また上がったわけだよ。そこのところを感謝して、このコーヒーと今頼むフレンチトースト分を奢ってくれって頼んでるんじゃないか。当然の報酬だぜ。身を挺してお前を高々と上げてやっている俺に感謝しろ。そしてひれ伏せ愚民め」
「コーヒーの上にいつのまにかフレンチトーストまで増えてんぞボケが。長い文のせいでまともに読んでる人間が居ないことをみこして言ってるんだろうが、会話してる俺にはあんま関係ねーんだよ。っつーかなんだ最後のひれ伏せって。今ここでてめぇを地に顔面から叩き落してもいいんだぜ俺は。むしろそうしたい」
「まったく、どうして君はそんなにも怒りゅっぽいのかな。カルシウムが足りないんじゃないか?牛乳でも頼むか?近頃の小学生は平均一日に一回は牛乳を飲むことをしつけられているってのに・・・嫌だねぇこれだから大人は」
「お前今怒りゅって言ったよな?噛んだよな?普通に気づかれて無い振りしてたが凄いわかりやすかったぞ。りゅって何だよ」
「ふう・・・これ以上会話を続けても仕方ないな・・・白状しよう。実を言うと財布を忘れてきちまったんだ」
「最初に言えよ」
「あ、貸してくれるのかい?」
「嫌だ」




(チーム)
「(どうしよう・・・もう、そろそろ言う言葉が無くなってきちゃったなぁ・・・マンネリって嫌なんだよね)」
「・・・・どうかしました死線の蒼」
「うん?いや、何でもないよ・・・・・・ああ、そうだ、ちぃくん」
「はい?」
「何か私に言ってもらいたい言葉があるんなら、言ってあげるよ」


「・・・・・・なぁ、一昨日凶獣が部屋に入ったきり、出てきたのを目撃して無いんだが・・・」
「私も見てないね」
「でもキーボード叩く音は絶え間なくドアの隙間から聞こえてくるよ」

「(ちぃくんは私に一体何を言って欲しいんだろう・・・)」




(チーム)
(死線の部屋から出てきて)「うっ・・・ううぅ」

「・・・なんか兎吊木泣いてるぜ」
「死線になんか虐められたんじゃね?」
「・・・・・・どうかしたのか、兎吊木」

「死線が・・・俺に「さっちゃんはもしかしたら私の運命の人かもしれないね」と・・・言って下さったんだ・・・!」

「「「(それ私(俺)も言われた・・・)」」」
2007/8・01


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